OBSBOT Tailシリーズ: VISCAプロトコルガイド

VISCA (Video System Control Architecture)は、放送システムにおけるプロフェッショナルカメラ制御プロトコルです。SONYによって開発され、ズーム、フォーカス、アイリス、シャッタースピード、ホワイトバランスなど、カメラの機能を包括的に制御することができます。

VISCAプロトコルを適用する一般的な方法は2つあります：VISCA over IPとVISCA over UARTです。

注意：

OBSBOT Tail 2は、VISCA over IPとVISCA over UARTの両方をサポートしています。
OBSBOT Tail Airは、VISCA over IPのみをサポートしています。

1. VISCA over IP

OBSBOT TailカメラとVISCA over IPを統合する利点は否定できません。このプロトコルにより、カメラの設定や動きをIPネットワーク上でリアルタイムに遠隔制御でき、クリエイターはネットワークが届く範囲内の任意の場所から正確な調整を行うことができます。これは、迅速な調整が不可欠な生放送や放送環境において特に革新的です。

さらに、VISCA over IPはマルチカメラ統合を簡素化します。柔軟なネットワークトポロジーを使用することにより、クリエイターは複数のOBSBOT Tailカメラを複雑な配線なしで単一システムに統合できます。このスケーラビリティにより、すべてのデバイスにわたるPTZ動作、AIトラッキング、露出設定の集中管理が可能になり、大規模イベントや多地点放送のワークフローが効率化されます。

2. VISCA over UART

VISCA over UARTは、Universal Asynchronous Receiver-Transmitter (UART)に依存して、シリアル通信を行います。RS-232インターフェースを持つOBSBOT Tail 2は、このプロトコルを使用して安定した短距離接続を実現しています。

このプロトコルは、直接の物理配線を必要とします。伝送距離は通常数十メートルから100メートル以内に制限され、この範囲を超えると信号の品質が劣化します。一般に、特定のバス構造を介して一対一または限られた一対多接続をサポートします。しかし、バスの負荷や信号干渉の問題から接続できるデバイスの数が制限されます。それでも、比較的低いデータ転送速度ながら短距離ではかなり安定しています。